海辺の二つの椅子
心がつらいの
彼女の言葉
私の心にすみついた
やがて
言葉は私をつつみ
遠くの世界に
心がさびしい
私の言葉
彼女の心を苦しめた
やがて
言葉は彼女をつつみ
違う世界に
遠くの海辺に椅子
ふたつ
語る友もない
さびしい椅子
ふたつ
二つの椅子の前に
海が見える
静かに打ち寄せる波
何億年もささやき続ける
海の言葉
ふたつの椅子の二つの人影
波のささやき
心の言葉
二つの影が立ち上がり
静かな海辺を手をつなぎ
歩き始めた
海の言葉を聴きながら
心の言葉
求めて
詩人 ゲーテラスカル
この詩について
この詩は、ある写真集の中の海辺に
二つの椅子がただ置いてある
という情景の写真にインスピレーシ
ョンを得て浮かんだ詩です。
二つ、という言葉が持つ不思議な響き。
私は、この言葉に魅力を感じます。
二つの間の関係、通じる、二つからの
始まり、二人だからこその孤独。
ちょっと、哲学したくなる不思議な
数字2、ふたつ、二つ、ちょっぴり
哲学的な詩になりました。
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